ナースWです。
今回は高濃度ピュアビタミンC点滴について詳しく説明していきたいと思います。
昨今の新型コロナウイルスの問題で、「免疫を上げよう」
と言うワードを良く見かけるようになりました。
私自身も、免疫を上げるためにビタミンC、オメガ3、ビタミンAなどのサプリメントを摂取するように心がけております。
その中で、ビタミンCの摂取方法は様々な種類と形態があります。
食べ物からの摂取、錠剤、飲料、ゼリー、点滴など・・。
果たしてどれが良いのか・・
ビタミンCは熱に弱く、水溶性のため水に溶けやすい性質を持ちます。
そのため、加工方法によって吸収率が異なってきます。
まずはビタミンCについておさらいしていきましょう。
ビタミンCとは
ビタミンCは、アスコルビン酸という有機化合物から成り立つ、水溶性ビタミンです。
体への主な作用は、抗酸化作用、抗炎症作用、コラーゲンの合成などがあります。
シミやしわ、傷の改善はもちろん、ストレスを軽減させるホルモンの合成にも関わっているため、とても重要な栄養素です。
また、ビタミンCが不足すると、壊血病を引き起こします。
古い時代の船乗りは壊血病予防として、日持ちする柑橘類を船に積んでいたそうです。
ONE PIECEの主人公の船にもオレンジの木が植えてありますよね。
いつ物資の補給ができるともわからない海の上で長期間旅をするにあたり、壊血病予防としてとても理にかなっているんです笑
「日本人の食事摂取基準2020」では、
ビタミンCの推奨量は、成人1人あたり、1日100mgです。
ビタミンCを多く含む食品はレモンが思い浮かばれますが
ビタミンCが多く含まれている果物はレモンではなく、実はアセロラです。
皆さま、アセロラってスーパーで買いますか?
私は、アセロラ味のゼリーなどは購入したことはありますが、生のアセロラって買ったことありません・・・
アセロラを毎日摂取するのは大変です。
ビタミンCを1食で食べる量あたりに換算すると、ビタミンC含有量はピーマン(1/2個)で10mg、ブロッコリー(1/4房)だと7mgです。
これは生の状態で計算したビタミンC含有量であり。
水で洗ったり、加熱したりすることでビタミンCが損なわれ、含有量が変わってきます。
ビタミンCの難しいところは、この熱に弱く水に溶けやすい性質です。
食べ物で摂取しようと思ってもビタミンCが変質してしまい、実際栄養素としてビタミンCがしっかり摂取されていないこともあります。
料理する、毎日の献立を考えるだけでも大変なのに栄養素も考え、その上栄養素に合わせて調理方法も考え・・。
・・面倒ですよね。
より簡単に栄養素を毎日摂取するのであれば、やはりサプリメントや点滴の活用です。
サプリメントでは、吸収するまでに時間が掛かるものもあるため、直接体内にビタミンCを投与するのであれば、点滴が一番早いです。
サプリメントや点滴で使用されているビタミンCは大まかに分けて2種類です。
・天然のビタミンC
・合成のビタミンC
天然の方が良い気がしてしまいますが、どちらも一長一短なのです。
天然のビタミンC
天然のビタミンCは吸収率がとてもよく、合成の2倍吸収率が良くなっています。
先にも少し述べましたが、口から入った栄養素は全て体に吸収されるわけではありません。
つまり、吸収率が高い天然のほうが無駄なく体に取り入れることができるのです。
合成のビタミンC
ビタミンCの安定性が高いことがメリットです。
また、合成のため金額的に安価なものが多いです。
天然のビタミンCは自然界にある植物(原料)を使ってサプリメントを作るため金額が高くなり、さらに、気候などの影響を受けやすいため、原料の供給量が一定ではありません。
合成のサプリメントであっても品質管理が徹底していれば利用するのは悪いことではありません。
今回の本題である高濃度ピュアビタミンC点滴は、天然のビタミンCに分類されます。
高濃度ピュアビタミンC点滴
その名の通り、ピュア(純粋、混じりけがない)という意味であり、ビタミンC以外の不純物が入っておりません。
そのため、身体への吸収率がとても良くなっています。
ピュアなビタミンCを体内に補充するのが「高濃度ビタミンC点滴」になります。
高濃度のビタミンCを点滴で直接体内に補充することで免疫活性を高め、遺伝子が修復されるレベルにまでビタミンCの血中濃度を引き上げる療法です。
高い抗加齢効果があることが証明され、注目されています。
高濃度ビタミンC療法は、ノーベル賞を2度も受賞したライナス・ポーリング(Linus Carl Pauling)によって、1970年に研究発表されました。
その内容は、1日にビタミンCを数十g摂取することで風邪が治るというものです。
その後、ビタミンCを静脈内に投与することでがん患者の生存率が延長することを発表しました。
しかし、がん研究者による試験では、がん患者の生存率が上がるような効果は認められなかったため、高濃度ビタミンC療法の研究は封印されてしまいました。
その数年後、研究が再開され、2005年にアメリカ国立衛生研究所や国立がんセンター、
食品医薬品局の科学者たちが「ビタミンCは選択的にがん細胞を殺し、副作用はない」と発表しました。
つまり、血中濃度を上げることによって、直接腫瘍を破壊することができるということが証明されたのです。
これは、画期的なことでした✨
それをきっかけに、高濃度ビタミンC点滴が普及していきました。
当院でも、高濃度ピュアビタミンC点滴を実施しております。
是非免疫を上げる手助けにしてください。
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サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。