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ニキビは皮膚の病気…!?

皆様こんにちは、看護師Sです。
梅雨明けが待ち遠しいですね。

さて本日はニキビについて詳しく書いていきたいと思います。
悩まされてきた方も多いのではないでしょうか?
たかがニキビとお思いの方も多いことでしょう。

私たちがニキビと呼んでいる症状ですが、実は尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)という皮膚の病気なのです。
顔や胸元、背中などにできる赤いプツプツは毛包や皮脂腺が炎症を起こしている状態です。

ニキビのできる原因は
・皮脂の過剰な分泌
ホルモン分泌が思春期に活性化し、ストレスなどの原因で過剰なると、皮脂腺から皮脂が過剰に分泌されます。

・毛穴の出口が閉塞する
一定周期で肌細胞が生まれ変わるターンオーバー機能がありますが、それが乱れると毛穴の出口の角質も剥がれることなく、厚くなり出口をふさぐようになってしまいます。

・ニキビ菌が繁殖する
アクネ菌は誰もが持つ肌の常在菌です。
しかし毛穴が詰まり、皮脂が充満した中ではどんどん増殖してしまい、増殖したアクネ菌はニキビの炎症を引き起こします

二キビ発生の経過
皮脂は皮脂腺から分泌され、皮膚の潤いを保ちます。
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、この脂腺性毛包に起きる病気です。
ニキビになっていく毛穴の経過を見ていきます。

①正常な状態
アクネ菌は正常な皮膚の毛穴にもいます。
皮脂腺で作られた皮脂は毛穴から皮膚の表面に出て行きます。

②面皰(めんぽう)~白ニキビ・黒ニキビ~
ニキビの初期段階です。ニキビの始まりである毛穴がつまった状態です。
毛孔がつまって皮脂がたまり、毛孔がふくらんだ状態でありアクネ菌が増えやすい状態です。
毛穴の出口近くで角化異常が起こった場合、毛穴が塞がれ皮脂は外に出られなくなります。
毛穴が詰まっているため、触ると肌がざらざらした感じがします。

・白ニキビ
毛穴に皮脂が詰まり、古くなった状態。
ニキビの患部が薄い皮膜で覆われて表面はまだ閉じており、発疹が白~乳白色に見えます。
ポツンとした小さな白い点に見えますが、皮膚の内側では毛包が広がり、アクネ菌が増え始めます。

・黒ニキビ
白ニキビが少し進行した状態。皮脂が盛り上がって穴があくことでニキビ患部の被膜が開きます。
メラニン色素や空気にさらされ酸化した皮脂などが黒っぽく変色したもの。
シミや小さなホクロのように見えたりもします。

③丘疹~赤ニキビ~
赤く炎症を起こし、丘のように盛り上がっている状態。
皮脂がたまると、皮脂が大好物のアクネ菌が増えます。
アクネ菌が炎症を起こす物質を産生し、赤い炎症が起こります。

・赤ニキビ
黒ニキビがさらに進行、悪化したもの。
毛穴に詰まった皮脂に雑菌や細菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビ患部の周りが赤く腫れあがった状態。
毛包では増殖したアクネ菌が盛んに活動しています。
炎症を引き起こすさまざまな物質が、このときにつくられてしまいます。

④膿疱~黄色ニキビ~
毛孔が破壊され、丘疹がひどくなった状態です。
アクネ菌が増え、膿がたまり炎症がひどくなります。
炎症がさらに進むと、広がった毛穴の壁が破れて炎症は周囲にまで広がり、膿を持つようになります。

・黄色ニキビ
赤ニキビが悪化し、炎症が激しくなった状態で今まであったニキビが膿んでしまった状態です。
増えたアクネ菌を退治する為に白血球が集まって戦いを始めます。

その戦いの残骸(白血球・アクネ菌・皮脂など)が膿となります…
皮膚の内側では、アクネ菌が作ったリパーゼ酵素が薄くなった毛包の壁を壊し、炎症を起こす物質が一気に毛包の外へ。
ニキビの炎症がまわりに広がってしまいます。
重症化するとニキビ痕ができてしまう可能性があります。

⑤悪化の増長
ニキビをつぶしたり髪の毛がふれたりと、刺激でニキビはますます悪化します。

⑥瘢痕
ニキビを悪化させると、治った後にニキビ跡が残ってしまいます。

アクネ菌とは一体…?

アクネ菌は正式名称をプロピオ二バクテリウム・アクネスと言い、
普段から肌に住み着いている常在菌です

ニキビが出来る人にだけ存在するのではなく、誰にでも存在しています。
アクネ菌は細分化すると66種類に分類することができますが、大きく分けると善玉菌と悪玉菌の2種類に分けられます。

善玉菌
肌を弱酸性に保ち、肌の免疫力を高める機能、バリア機能を持ちます。
病原菌の繁殖を抑えてくれます。

悪玉菌
毛穴に潜んで皮脂をエサに増殖し、リパーゼ酵素を作り出します。
リパーゼ酵素によって皮脂は遊離脂肪酸に分解され、この遊離脂肪酸が毛穴を刺激することでニキビが悪化します。

アクネ菌の特徴
アクネ菌は皮脂が大好物で、空気を嫌います(嫌気性細菌)
皮膚の常在菌であるアクネ菌は体中に存在するのではなく、大好物の皮脂が多く存在する部位(頬・顎・フェイスライン・頭皮・胸・背中)を好みます。

空気が無く皮脂が多い毛穴を好み、毛穴に住み着き皮脂を食べ、ポルフィンという毒を出します。
その毒で毛穴の肌細胞が刺激されるので、毒を排除しようと白血球が動き出します。
免疫細胞である白血球がアクネ菌の毒が溜まった毛穴へと入り込み、アクネ菌対白血球の戦いが起こります。
それにより赤くなり膨れ上がるのです。

ちなみに代表的な皮膚の常在菌はこちら。

表皮ブドウ球菌
皮膚表面や毛穴に存在し、汗や皮脂をエサにしてグリセリンや脂肪酸を作りだします。
グリセリンは保湿と共にバリア機能を高め、脂肪酸は肌を弱酸性に保ちます。

黄色ブドウ球菌
皮膚がアルカリ性に傾くと増殖して肌荒れや皮膚炎などのトラブルを起こします。
皮膚表面や皮脂腺に存在し、存在するだけで問題はありません。

ニキビが出来ていく過程を書かせて頂きました
赤くポツッと出来たニキビ、一つ出来ただけでとても残念な気持ちになりますよね😭
ニキビのできる原因についても書いていこうと思うので、改善出来ることから始めていきましょう。

記事監修医師プロフィール

サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医

白壁 聖亜

経歴

  • 2007帝京大学医学部 卒業
  • 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
  • 2019シロノクリニック非常勤勤務
  • 2020サフォクリニック理事就任
  • 2022サフォクリニック副院長就任

所属学会・資格

  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本形成外科学会会員
  • 日本美容外科学会(JSAPS)会員
  • 国際美容外科学会(ISAPS)会員
  • 日本レーザー医学会会員

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