本日は多数あるしみの種類についてお伝えしてきます。
シミと言っても種類は様々、治療法も様々あります。
シミを何とかしたいとお考えの方は、まずはそれがどのシミに当てはまるのかご参考になればと思います✨
💥老人性色素斑
最も一般的なシミで、主な原因は紫外線です。
紫外線を浴びて作られたメラニン色素がそのまま肌に沈着して残ってしまうと、加齢が進んだ時に老人性色素斑になります。
頬骨の高いところやこめかみに出来やすく、数㎜~数10㎜ほどの大きさの平坦で丸い色素斑であることが多いです。
時間が経つにつれて濃くなっていくのが特徴です。
出来始めはぼやっとした見た目ですが、徐々にシミの輪郭がはっきりしてきます。
年齢を重ねていくにあたりシミが1つもないということはありませんが、紫外線を浴びた量によってシミの量や濃さが変わってきます。
早いと30代で現れ始め50代になると8割の方に現れます。
<好発部位>
顔(特に頬やこめかみ)、背中、二の腕、デコルテ等
紫外線が当たりやすい部位に出来やすい
<特徴>
・平面でシミの境界がはっきりしている
・色は薄茶~茶色で時間の経過によって濃くなることがある
・顔の場合、左右の頬骨やこめかみ部分に非対称に出来る
・大きさは様々で数ミリ~1cm程度になるものもある
💥肝斑
両頬や額、下顎、鼻の下に左右対称に出現し濃淡の均一なべったりとしたシミ。
30代から50歳くらいの女性に多く見られ、更年期、妊娠出産時、ピル内服中などに出現することがあり、
また閉経とともに消えるため女性ホルモンが原因の一つであると言われています。
特に卵胞ホルモンと黄体ホルモンの関連性が指摘されています。
紫外線に当たりやすい部位に現れやすいことと、
実際に紫外線を浴びることで症状が悪化することが多い為、紫外線も原因の一つです。
<好発部位>
頬骨やこめかみ、鼻の下、額
<特徴>
・左右対称にほぼ同じ形・大きさで現れる
・比較的広範囲に輪郭がはっきりせず、モヤっと広がる
・目尻下~こめかみ、頬骨付近に出来やすい
・額や口周囲にも出来る
・目周囲には出来ない
💥雀卵斑(じゃくらんぱん)
大きさは5㎜以下と小さく頬周囲に散らばるように出現します。
その原因は優性遺伝と言われ、幼児期から出来始めることが多く、成長と共に増え思春期に濃くなっていきます。
それ以降はだんだん薄くなりますが、個人差があります。
また日焼けや妊娠で色が濃くなる場合があります。
白人に多く見られ、日本人では色白の人に出来やすいと言われています。
<好発部位>
鼻から頬周りを中心に、細かい薄茶色の斑点が散らばるように発生する
顔の他に背中、胸元、肩、腕、手などの紫外線の当たりやすい部位
<特徴>
・頬や鼻部分に広がるように出現する
・大きさは2~5㎜程度で形は不規則
・色白の人に出来やすい
・幼児期から出てきて思春期頃に目立つようになる
・顔だけでなく手や体にも出現する
💥ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
額の両側や頬骨部にまとまって出現する1~3㎜程度のシミのようなアザです。
頬やこめかみ、上眼瞼、鼻翼部などに左右対称に現れることが多く、表皮に近いものから褐色→灰色→青色と色が変化して見えます。
早くは思春期から現れますが、主に20~30代から出現します。
また、男性にはほとんど見られず、女性に目立ちます。
原因は不明ですが、何らかの原因で真皮層にメラノサイトが出来てしまうことです。
従来のシミは表皮層にメラニン色素が蓄積しますが、ADMはさらに奥の真皮層にメラニン色素が蓄積されてできます。
そのためターンオーバーに時間がかかり、表皮層で約28日周期と言われるのに対し、真皮層では5~6年周期と言われています。
<好発部位>
額の両端、頬骨部、こめかみなど
<特徴>
・左右対称に出現することが多い
・頬骨周囲や、目の周りに出来やすい
・数ミリ程度のシミで、境界がはっきりせずいくつかまとまって出現する
・色は茶褐色、灰色、青色など様々
💥炎症後色素沈着
ニキビや傷、虫刺され、火傷などによる炎症が起きた後、肌は新しい細胞を作りダメージを回復しようとします。
その際メラノサイトが刺激を受けメラニンを過剰生成させることがあります。
これらのメラニンが肌内部で蓄積されてシミになったものが炎症後色素沈着です。
日本人は黒色メラニンが多い為、炎症後色素沈着が目立ちやすいと言われています。
原因は上記のはっきりとした炎症によるものと、刺激の強い化粧品や洗顔で強く擦るなどの見た目に分からない炎症が長期的に続いた場合です。
炎症が起きた後、炎症による赤味が引き、その部分が茶褐色のシミのように現れます。
また、炎症部分が紫外線を浴びる程、色は濃くなり目立ちやすくなります。
ターンオーバーが正常に働いていれば、炎症後色素沈着は数か月程度で自然と薄くなります。
<好発部位>
炎症が起きた部位
<特徴>
・にきびや傷が出来た部分に出来る
・長期的な刺激により出来る
・色ムラがあり、大きさも様々
・紫外線により濃くなる
本日はしみの種類についてお伝えいたしました🤗
明日はこういったシミに対する治療・予防について書いていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。