美容連載第2回目✨
本日はボツリヌストキシン(ボトックス®)について記載していきます。
ボツリヌス菌が生産する毒素(分子量15万蛋白質)を主成分とする製剤です。
ボツリヌス菌が産生する複合体毒素(A,B,C,D,E,F,Gの7種類に大別)であり、ボツリヌス毒素とも呼ばれます。
ボトックスとは、このボツリヌス菌が作り出すA型毒素から抽出した毒素です。
「毒素!?毒を注入して害はないの?💦」
と驚く方もいると思いますが、ボトックスは以前より眼瞼痙攣、片側顔面痙攣などの治療に用いられています。
欧米では美容外科・美容皮膚科で、しわの治療薬をして10年以上の歴史があり、
安全性は確立されているので、安心してください。
ちなみに、ボトックスを致死量注入しようとすると100本以上同時に注入する必要があるため、
まず当てはまらないので、この点でも安心してください。
では、しわの治療にボトックスが使用されるメカニズムを説明していきます。
ボツリヌス菌A毒素は、脳から筋肉を収縮させる伝達物質、アセチルコリンを阻害します。
アセチルコリンが阻害されたことにより、筋肉まで神経伝達が行われず、一過性の筋肉麻痺を生じさせます。
これにより、筋肉が弛緩します。
筋肉が弛緩することにより、筋肉の盛り上がりを抑え、しわの改善に使用できるのです。
ボツリヌス毒素を使用した製剤は複数ありますが、日本国内では1つのメーカーしか認可されていません。
国内で唯一製造販売承認を取得しているA型ボツリヌス毒素製剤は、アラガン社の「ボトックスビスタ®」です
目尻、眉間、額などの顔の表情ジワ改善に効果的です。
また、食べ物のそしゃくなどで発達してしまったえら部分の咬筋(こうきん)に「ボトックス®注射」することで、
緊張したえらをほっそりさせ、角ばった輪郭を改善。
憧れの小顔効果が期待できます。
また、口角の下がりが気になる方にお勧めなのがスマイルボトックスです。
このように口角が上がっている状態をキープできるため、写真写りが格段に異なってきます✨
ボトックスの魅力を紹介してきましたが、ボトックスの副作用について記載します。
注入時、注射針による内出血、脱力感、注射部の痛み、発疹があります。
これらは予想以上にボトックスの効果が大きく表れたことと考えられます。
ほとんどの場合、薬の効果が弱まる(時間経過)とともに回復していきます。
これ以外にも、注入した部位や注入量、個人差などにより、副作用が考えらます。
何かおかしいな、と感じたら施術した主治医に確認してください。
また、ボトックス適応外の方は
・全身性の神経筋接合部の障害がある方(重症筋無力症、筋委縮性側索硬化症など)
・妊婦または妊娠している可能性がある人、授乳している人
・ほかのボツリヌス毒素製剤で治療中の方
となっています。
その他、呼吸器系などに持病がある方は事前に主治医にボトックスを受けてもよいか確認しておくと
安心して施術を受けられると思います。
実は、日本で初めてボトックス治療を取り入れたのがサフォクリニックなんです
サフォクリニックは、1996年よりこの画期的なシワとり法を行っています。
1998年暮れに韓国で行われたアジアで初めてのBOTOX国際学会にて白壁理事長が特別講演を行い、
この内容は韓国のテレビを通じて放送され、大反響を起こしました。
現在美容医療で当たり前に使用されているボトックス。
今回は、ボトックスの基礎知識について記載させていただきました。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。