皆様こんにちは看護師Ｓです。
本日はスぺクトラレーザーのご紹介を致します✨
スぺクトラ（Ｑスイッチヤグレーザー)とは
韓国のルートロニック社によって開発された２種類の波長をもつ医療用レーザーであり、
アメリカのFDAの認可を受けており、世界的にも効果と安全性が保証されたレーザー機器です。
ヤグレーザーは黒色に反応する性質があることから、しみやそばかすなどに応用されています。
特にこのスぺクトラは「Ｑスイッチ」という短時間に高エネルギーのレーザーを発生させる装置を搭載しているため、
従来のレーザーよりもメラニン色素に対してピンポイントで照射することが可能になりました。
黒色への吸収率の高い５３２ｎｍと１０６４ｎｍという２つの波長を目的に合わせて使い分けていきます。
皮膚の浅い部分・深い部分の多様なお悩みに効果を発揮します。
また２種類のモードを搭載しており、
スぺクトラモード(ロングパルス/照射時間が長い/スぺクトラピール)
Ｑスイッチモード(ショートパルス/照射時間が短い/ルートロトーニング・ルートロピール・スポット照射)
肝斑を含む色の薄いしみから濃いしみの治療、毛穴の開きやニキビ、ニキビ跡の改善、肌質改善、
肌のアンチエイジングまで様々な肌トラブルの治療を行うことが可能です。
スぺクトラの特徴
①２つの波長が搭載されていることでそれぞれの波長の特性を活かして照射をするので
炎症後色素沈着による黒ずみが起こりにくいと言われています。
さらに２種類のパルス幅を選択した治療が行えます。
ショートパルスではメラニンを破壊して、しみやあざなどを改善、
ロングパルスではにきび治療等に使用出来、ダウンタイムがありません。
※パルス…レーザーを照射している時間のことです。
②Ｑスイッチレーザーの中でも最も短い照射時間とトップハット型を採用したことにより、
痛みの少ない肝斑治療ルートロトーニングが安全に受けられます。
※トップハット型…レーザー照射先端部が平らになっており、肌に均一に熱が保たれる技術です。
③スぺクトラピールとルートロピールのそれぞれの照射や、
コンビネーション照射デュアルピールで効果を最大に活かすことが出来ます。
くすみを美白肌へと導き、ニキビの出来にくい肌、きめの細かいツヤとハリのある肌を実現する痛みのない治療です。
スぺクトラの治療
ルートロトーニング
適応：肝斑・しみ・色素沈着でお悩みの方
以前は肝斑にＱスイッチレーザーを照射すると炎症の刺激で悪化してしまうことがある為、
レーザー治療は禁忌とされていました。
しかしスぺクトラでは均一で安定したレーザー照射が可能になり、
肝斑を刺激しない低出力でＱスイッチヤグレーザーを繰り返し照射することで
肝斑を改善することが出来るようになりました。
肝斑の多くは基底層や真皮にかけてあるので、深い層まで届く１０６４ｎｍの波長で治療します。
肝斑は刺激を与えすぎると濃くなってしまうことがある為、
周囲の正常な組織を傷つけないように照射時間が短く、
周辺組織に熱エネルギーが伝わりづらいショートパルスで行います。
一定期間の素早い治療効果で、これまでずっと肝斑で悩んできた方にはピッタリの治療です。
早くて数回施術後から効果が目に見える程に分かります。
ダウンタイムがなく、痛みが少なく、気軽に治療を受けて頂くことが出来ます。
ルートロピール
適応：肝斑以外のしみ、色ムラ、くすみ、そばかす、美白治療、色調改善
１０６４ｎｍのショートパルスを顔全体に当てていきます。
顔全体にある汚れや、毛穴の黒ずみや細かいメラニン色素を破壊していくことで顔全体のトーンアップする治療です。
表皮から真皮層のメラニンを破壊してくすみ、しみ、ＡＤＭなどの色素沈着を薄くします。
スぺクトラピール
適応：にきびでお悩みの方(過剰皮脂の分泌抑制)
毛穴、小じわ改善、赤ら顔、肌質改善
１０６４ｎｍのロングパルスで皮膚の深い部分までレーザー熱を到達させ、
その熱エネルギーを周囲に拡散させることで線維芽細胞の活性化を刺激し、
コラーゲンやエラスチンを増産します。
ショートパルスよりも広範囲に真皮にあるコラーゲンに熱を伝えることが出来、真皮層の活性化を促すことが出来ます。
また皮膚の新陳代謝を内側から促進する効果があります。
毛穴の開き・小じわやたるみ・赤ら顔やにきび跡の改善・肌の引き締め・キメを整える効果もあります。
皮脂腺の働きを抑え、肌表面の角質や汚れを除去し、ターンオーバーを促進するのでにきびにも効果的です。
デュアルピール
上記のルートロピールとスぺクトラピールを同時に行うコンビネーション治療で、
美肌と美白を一度に実現できる施術です。
肌質も色調も引き締めも可能にするスぺクトラで最高の若返り治療とも言えます。
一施術で加える熱量が多くなりますので、それぞれの単体施術よりも効果が各段にアップします。
Ｑスイッチモードでスポット照射
適応：輪郭がはっきりしているシミ、扁平母斑、ＡＤＭ，太田母斑（茶・青・黒いあざ）
色が薄く、フォトフェイシャルでは反応しないシミ、刺青、色の濃いほくろ
５３２ｎｍＱスイッチモード
黒色への吸収率が高い５３２ｎｍの波長のＱスイッチヤグレーザーをシミに照射し、メラニン色素を選択的に破壊します。
メラニンの少ない周囲の正常組織へのダメージは最小限に抑えることが出来ます。
スぺクトラは従来のレーザーに比べるとパルス幅が世界最小クラスの為、シミ取りの効果が高くなっています。
それにより薄い茶色への反応がよくなり、より薄いシミにも対応できるようになりました。
くっきりとした日焼けによるシミにはＱスイッチレーザーが１番効果的です。
痛みは輪ゴムで弾かれるような感覚です。
日焼けによるシミはＱスイッチヤグレーザーの１回の照射で改善することがほとんどです。
１ヶ月後には炎症後色素沈着が出るため、同時に色戻りすることがありますが、
その後３～６か月程で炎症後色素沈着は落ち着いてきます。
１０６４ｎｍＱスイッチモード
１０６４ｎｍの波長のＱスイッチヤグレーザーは皮膚のより深い部分まで届く波長です。
表皮の下、真皮に色素がある太田母斑やＡＤＭ、あざ、刺青などにはこの波長を選択して照射します。
１回の治療で効果が確認できない場合、３～６か月程度間隔を空けて、２回目のレーザー照射を行います。
表皮に近いシミで１～２回、真皮内のあざや刺青は１ヶ月以上の間隔を空けて複数回の照射が必要になります。
※上記はまだ２回目後の状態です。
以上、スぺクトラレーザーの多様な施術についてお伝えしました。
記事監修医師プロフィール
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
経歴
- 2007帝京大学医学部 卒業
- 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
- 2019シロノクリニック非常勤勤務
- 2020サフォクリニック理事就任
- 2022サフォクリニック副院長就任
所属学会・資格
- 日本形成外科学会専門医
- 日本形成外科学会会員
- 日本美容外科学会（JSAPS）会員
- 国際美容外科学会（ISAPS）会員
- 日本レーザー医学会会員