2018年度の日本における美容医療の実態調査を日本美容外科学会(JSAPS)が中心に同名の美容外科学会(JSAS)。
日本美容皮膚科学会の会員を対象にアンケートをとり日本における美容医療の実態を報告しているもので、欧米の美容外科学会は昔からこの実態調査を行い国際美容外科学会から登録会員に発表していました。
しかしアジアでは美容医療というもの地位的な問題や医師の資格などの関係から統一した統計を取るのが難しかったのが実情でした。
日本は2年前から3学会の協力で統計が出せるようになりました。
もちろんこの結果は登録された会員のみに公表され一般には公表されません。
今年度の中で不思議に思った結果がタイトルの内容です。
日本ではフェイスリフト数はふえたがフェイスリフト手術数は全体の美容医療の中で5%まで減少したとのことでした。
もう少し具体的に言うと、
フェイスリフトの内訳は全体を100とすると
95.7%は糸のリフトで、外科的なフェイスリフト4.3%しかありません。
さらに昨年より外科手術の割合(5.8%)が減少したとの報告でした。
アンチエイジングという言葉が一般に認知され欧米ではフェイスリフトといえばフェイスリフト手術をさすのですが日本では「傷をつけたくない」「術後の腫れのようなダウンタイムを避けたい」などの理由で手術を避けて糸を選択するようになってきました。
また減少した理由の一つに医師の技術の門題がります。
顔の若返り手術の中で効果は最大に出るのはわかっているのですが、顔の最も難しい手術であるので、避けたいとの理由でフェイスリフトを上手に行う先生が減少したことも大きな理由だと思います。
私が1986年に米国美容外科学会でフェイスリフト手術でW,S.Brown賞をとって帰国した時代も全美容外科手術の中でフェイスリフト手術の占める数は約5%でした。
やっと手術によるフェイスリフト手術が日本にも定着し始めたかなとおもったら25年後に再び同じような状況になりました。
でもサフォクリニックでは中国の患者さまのおかげでむしろフェイスリフト手術は増加傾向にあるようにおもえます。
この手術を行う先生が増えることを願う思いです。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。