特に日本では美容外科関連の学会で一番活躍しているのは開業医の先生と言えます。
なぜかと言うと日本では他の国の様に形成外科と美容外科は同一と言う感覚はなく大学系が形成外科、開業医が美容外科と言う感覚が強いから美容外科手術や施術は開業医が行っていることが多く、そのため開業医の学会報告が多くなるわけです。
私も1977年に初めて、京都で行われた日本形成外科学会で「東洋人に合ったフェイスリフト手術」と言う演題で
脚を震わせながら話した事を覚えてます。
当時は現在の様な明るい部屋でPower pointを使うのではなく室内を真っ暗にしてスライドプロジェクターでの講演でした。
何故足が震えたかと言うと、演台のある最前列の席には有名な各大学の形成外科教授がたくさん座っており、いつも若い講演医師に質問をする構えで聞いていたからです。
それから41年経過した現在、わたくしの美容外科、形成外科演題発表は国内外含め、医師以外の依頼された講演を除き昨年で300演題を超しました。
この中で最も印象に残っているのは1986年の米国美容外科学会で発表した「東洋人の為のフェイスリフト手術」でウォルター、スコット、ブラウン賞を受賞したことです。
長い歴史のある米国美容外科学会で東洋人がそれも開業医が受賞したのは初めてでした。
おかげで当時の写真週刊誌フライデイや各大手の全国紙が美容外科のノーベル賞を日本人医師が獲得と報道してくれました。
受賞の賞金1000ドルはロスアンジェルスにある日本人老人ホームに寄付しました。
41年たった今でも今年の秋には日本美容外科学会、日本見た目のアンチエイジング学会、日本香粧品学会
日本美容外科学会Medical Skin Care 学会で座長や講演を行います。
ところで現在学会に出席した際、私は殆ど最前部の椅子に座ってます。
まるで昔の年長の偉い先生の様に、教授が座っていた最前列に。
理由は前の席でないとスライドの字が読めないのと、演者の声が聞きずらいからです。
自分が年取って初めてわかりました。
前に座っている古い先生は偉いのでもなく、質問したいのでもなく、「ただの老化」が原因だったのです。
特に昔の様な暗い部屋では。
だから若い演者の先生は発表の際、前の席の年取った先生は気にしなくてもいいですよ。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。