入院されている方の早いご回復を願っております。
私も大学病院の形成外科に勤務している時に多くの熱傷患者さんの処置をさせていただきました。
特に今回の様な絵をかいたり、字を書いたりするお仕事の方は手の熱傷が最も回復後のお仕事に差し支えるのではないかと心配しております。
指というのは普段あまり意識しませんが、体の中で最も動きの激しい部分です。
特に日本人はお箸を持つ事が日常行われ、そのためには親指と人差し指と中指を動かして握りしめます。
もちろん絵や字を書く時にもこの指は必要です。
我々が手の熱傷時に最も最初に再建をしなければならない指です。
中でも親指が出来れば指でつまむ仕事の70%近くの機能が可能になります。
次が人差し指です。
又指を再建する際に大事なことは関節の動きが出来ず固定した状態では、必ず指先の爪に近い関節を少し中に向けて固定します。
何故ならポケットに手を入れる際にまっすぐですと入りずらくなるだけではなく Keyboadも打ち灘くなります。
この様なちっさな事も含めて、今は手の外科も進歩し人工関節を用いて曲げることが出来る様にはなりましたが、
小さな関節がたくさんある指ですので熱傷で皮膚がただれて指間がくっついてしまうこともあります。
しかし形成外科、整形外科、なかんずく手の外科の日本の進歩は目を見張るものがあります。
京都には日本でもトップクラスの京都大学形成外科、近くに大阪大学形成外科がありますので被害にあわれた皆様方も全身の熱傷が落ち着いたら、早く手の外科の先生方の処置を受け、再び指が動くようになり、素晴らしいアニメーションが出来る事を祈ってやみません。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。