この本を製作した雑誌社が宣伝した時代がありました。
実は当時この宣伝方法はとても効果的なもので誰が考えたのか(たぶん雑誌社の方だと思います)わかりませんが、医療法という法を上手に潜り抜けた方法でした。
当時の医療法69条での病院、クリニックの掲示できるのは以下の制限がありました。
医療法69条に於ける広告の制限
営利目的のPRは基本的に認められない
•医師である事
•診療科名(定められたもの美容外科のみで美容整形は認められていない
•診療所の名称、電話番号、所在地
•常時診療に従事する医師名
•診療日、診察時間
•入院設備の有無
•紹介することができる他の病院、診療所
以上のみで
何々の専門医や治療内容、得意な手術等を記載することは出来ませんでした。
雑誌社の記事広告は、この網の目をくぐるように作られています。
黒枠の処に著者名、クリニック名が出てましたが、あくまで読売出版社の本の宣伝です。
多くの大手美容外科はこの広告方式を用いました。
或る意味では本は売れなくてもよいのです 禁止されているクリニックの内容が表示されればよいわけです。
この広告はクリニックや院長が依頼して広告をしているのではなく、雑誌社が本を売るために
その雑誌やDVDの目次内容を書き出したもので、本来医師の広告として記載してはならない診療内容や患者さんの感想、術前術後写真まで新聞や週刊誌広告として出せたのです。
じつに巧妙なやり方だと思いませんか
これが1990年から2000年初頭まで続きました。
これらの違法に近い美容外科クリニックの広告を、2018年にやっと重い腰を上げた厚労省が、かなりきつい規制を始めたので2018年以降には、このような広告は無くなり本来の規制にもとずいた美容外科広告となりました。
これにより週刊誌等の雑誌広告が減少した分、最近ではこのブログやSNSに移っています。
いわゆる全員に見せるのではなく、美容外科に興味があり、見たい方だけが選択的に見れる内容に変わりました。
ただでさえ雑誌の売れ行きが減少している現在、2010年以降の美容外科広告が無くなることは雑誌社や広告代理店にとって大変な収入減となったと思われます。
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
当クリニックの診療は自由診療(保険適応外)となります。