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男性医師の育休取得

先日札幌で日本形成外科学会が開催されました。
今回のテーマは Be ambitious ✨
日本中の形成外科医がアイデアを絞って日々診療を行う上で気づいたことや、症例報告、新しい術式を発表し合う、とてもエキサイティングな学会で、ここで得たアイデアを持ち帰り、より高い志を持って技術を開発していくというもの😆

その一つに

今叫ばれている働き方改革〜形成外科医の新しいワーキングスタイル〜

というセッションがありました。
パネリストの1人ががん研有明病院の宮下先生で
ハイボリュームセンターのマイクロサージャンとして二度の男性育休の経験
というタイトルでお話して下さいました。

冒頭のタイトルスライドに2人の生まれてすぐの写真があり、既にその時点で涙が出そうな私😢

1人目を授かった時に奥様とお話しされ育休取得を考えたとのことでした。
その奥様も形成外科医
同じフィールドに立つお二人なのできっとその考えに至ったのかなと思いました。

ただ、がん研有明病院といえば日本全国よりがん症例が集まる病院。。💦
私も難しい症例は幾度となく紹介させて頂き、本当に優秀なドクターが揃う病院。
簡単に育休を取るなんて、、と思いきや部長に相談したところ「是非取りなさい」と言って頂いたそうです! 部長えらい!!

とは言うものの完全にお休みするのは難しく週2回午前の外来だけ出勤されていたようでした。
それ以外の時間はミルク、オムツ替え、お風呂、寝かしつけなどの育児ヒヨコ、そして何より家族一緒に過ごすことができたとのことでした。

3カ月で復帰、また2人目を授かった時はマイクロサージャリーによる乳房再建などさらにレベルの高い手術もされていたそうです。
2回目の育休中は手術もしながらだったとのことでしたが、色々な方面で中途半端になり周りがhappyではなかったと。。
そのため手術もきっぱりやめ、週2回の外来のみとしたそうです。

結果、総合的な利点 欠点としては家庭面は利点でしかなく欠点はゼロ❗

仕事面では収入減、昇進の遅れなどあったそうです。
ただ、今その経験を生かし、その他のドクターが育休をとるチーム体制が出来ているとのことでした。

最後に先生が育休中に撮影したと思われるお子様や家族との写真の数々のコラージュがあり私はもう涙が止まらない、、
何て素敵な経験をされたんだろうと😭

しかし、実はそれだけでなく先生は一度甲状腺がんと診断された事があり、手術には奥様も立会い縫合を担当されたそうです。(形成外科医に縫ってもらえるなんて最高!!)
結果悪性ではなく、良性腫瘍だったそうですがそれを機に家族との時間など考えるようになり育休を取得するきっかけになったそうです。

オチまで泣ける、、

きっと神様が彼に家族との時間を与えるために下さったイタズラだったのかもしれませんね😉

外科医は学年が上がるにつれ責任も任され、さらに難しい症例も担当するようになる。
若いドクターの教育もあり、どんどんと忙しくなっていく。。 家族との時間はどんどんなくなっていく。。
そしてそのちょうど一番忙しい年齢で結婚、出産が重なる。。😱

私もそういう時期に育休を二度取得しました。
女医でも育休取得はとても後ろ目たく、自分のキャリアを思うと早く復帰しなければと思っていました。
しかし当時働いていた病院では中途半端に働くことは出来ず、其々1年丸々お休みすることに。。
今となっては貴重な2年だったと思う。
宮下先生が体験したのと同じく家族との時間に集中できました。
しかしその後復帰できない女医が多いのが現状なのです。。
夫が大学病院に勤める医師で、妻もまた大学病院に勤める医師の場合、当直やオンコールなどが出来ず泣く泣く退職する女医が多い。💔

共に辛い研修医時代を乗り越えた仲間がそうなってしまうのは辛く、また私の母もやむを得ず離職し子育てをしている間、たまに不満をこぼしていたのを覚えています。(後に劇的な復帰を果たしたのは言うまでもない💡)

今回男性医師で育休を取り、家族との時間を選択した宮下先生の発表は今まで女医が経験してきている事なのに、何故か心が洗われました。
男性だからだろうか?
そう感じる私もどこかで子育ては女性がするものだと思っているのかもしれない。

日本人男性も宮下先生の様に育休を取り、生まれたての我が子と向き合える時間をしっかりとれるような社会になってくれることを切に願うところです。

最後に羽田空港で偶然家族と一緒に帰宅する宮下先生を見かけたため思い切ってご挨拶させて頂きました。(←声かける時点で既に泣いてる私、、怪し過ぎるだろ〜)

どれだけ感動したか、是非このエピソードを出版してほいしかを伝えたらそんな怪しい私に「ありがとう」と言って下さいました。
そして厚かましくも写真撮影🤳
奥様も素敵で子供達も可愛すぎる〜〜💕

素敵な笑顔の宮下先生でした!
是非奥様、Answer song ならぬ 奥様の立場からのAnswer発表をお願いしたいです!

記事監修医師プロフィール

サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医

白壁 聖亜

経歴

  • 2007帝京大学医学部 卒業
  • 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
  • 2019シロノクリニック非常勤勤務
  • 2020サフォクリニック理事就任
  • 2022サフォクリニック副院長就任

所属学会・資格

  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本形成外科学会会員
  • 日本美容外科学会(JSAPS)会員
  • 国際美容外科学会(ISAPS)会員
  • 日本レーザー医学会会員

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