トラブルが起こる頻度
国民生活センターのデータによると、美容医療サービスについて国民生活センターに報告された件数は2020年で2,206件となっています。
これは多いのでしょうか、少ないのでしょうか?
大体例年1,900人から2,000人程度で推移しているので例年と比較すると少し多いかなという印象です。
どんな施術がトラブルの原因となっているのでしょうか?
国民生活センターに寄せられた相談内容によりますと「レーザー脱毛」「豊胸」「脂肪吸引」「包茎手術」が特に多いようです。
なるほど。
それならば、たるみやしわなどに関する施術はトラブルも少なく、比較的安心だと考えても良いでしょうか?
医療の世界に100%はありません。
ですので、絶対に何事もないということはないとお考え下さいね。
実際に、たるみやしわに関する施術でもいくつかトラブル報告がありますので後ほど詳しくご紹介しますね。
具体的な失敗やトラブル例
実際にトラブルの事例についてお教えください。
ハイフやフェイスリフトに関する実際のトラブル事例を以下のようにまとめました。
【No1】顔に傷がついた
たるみを改善のために施術を受けたら顔に傷が残った。戻してほしいが戻してもらえなかった。
【No2】仕上がりが左右非対称
美容医療の広告を見てフェイスリフトを受けたら、仕上がりが左右非対称であることに加えて顔に傷もついた。返金を希望したが受け入れてもらえなかった。
【No3】神経を損傷した
フェイスリフトを受けた後から耳がしびれるようになった。結果として神経を損傷していることが分かった。
なるほど、いろいろなトラブル事例があるのですね。
顔の施術の1つであるハイフについては医療機関で受けた場合のトラブルは非常に少ないようです。
一方でエステサロンでハイフを受けられた方については機械で火傷をした、神経を損傷した、皮膚のトラブルを起こしたという報告が挙がっています。
エステサロンよりも医療機関で施術を受けたほうが比較的安全なのですね。
よくわかりました。
また、施術内容と直接的には関係ないのですが、広告関係のトラブルも多くあります。
例えば、広告に書いてある料金の倍近くの施術代を請求された、1度の施術で効果があるという広告を見て施術に来たのに結局何も変わらなかった、などがあります。
広告に書いてある内容ならついつい信じてしまいますよね。
トラブルが起こってしまう原因
どうしてこのようなトラブルが起こってしまうのでしょうか?
トラブルが起こる原因の根本は医師の説明不足にあると考えています。
医療において、医師はメリットだけでなくデメリットや起こりうる副作用などの説明が必要です。
これらの説明が省略されていることにより、「知らなかった」「こんなはずでは」ということが起こるのではないでしょうか。
たしかに、良いことばかりしか言わない医師は信用しづらいですね。
また、本当に美容医療を理解している医師であれば、患者様のカウンセリングを丁寧に行い、いくつかの施術を選択肢として用意するでしょう。
選択肢が少ない、1つの施術を推し進められたという場合には少し注意が必要ですね。
まとめ
美容医療に関するトラブルについてよくわかりました。
美容医療を受けるにあたり、このトラブルを防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
トラブルを防ぐためにどうすればいいのかをNo4で詳しくお伝えしますね。
よろしくお願い致します!
記事監修医師プロフィール
サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
経歴
- 2007帝京大学医学部 卒業
- 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
- 2019シロノクリニック非常勤勤務
- 2020サフォクリニック理事就任
- 2022サフォクリニック副院長就任
所属学会・資格
- 日本形成外科学会専門医
- 日本形成外科学会会員
- 日本美容外科学会(JSAPS)会員
- 国際美容外科学会(ISAPS)会員
- 日本レーザー医学会会員
美容医療、受けてみたいものがたくさんありますが、やはりトラブルが気になります。
どのくらいの頻度でトラブルは起こるものなのでしょうか?